【2011年03月08日】 タイトル: 研修医日記 vol.139
今週の日記担当は山本です。

研修医日記も3巡目、むつでの生活にもだいぶ慣れましたが、その分そろそろ書くネタがなくなってきました。
現在は外科ローテート中です。
外科では主に消化器疾患全般や、乳腺・甲状腺疾患などを扱います。
患者さんの多くは手術のために入院してきます。
病棟は2グループ制になっており研修医は各グループに配属され指導医の先生方と行動をともにします。
毎日みんなで回診してみんなで検査してみんなで手術!
やはり手術があるからでしょうか、内科系と比べて外科は病棟や検査もチームプレーの印象が強いです。

…一日の流れはこんな感じです。
まず朝、病棟に来たら温度板をチェックし患者さんの所へ行って状態を確認します。
キズの痛みは?ドレーンの量は?ご飯は食べれている?
…時には雑談のようなちょっとした会話の中から新たな問題点が見つかることもあります。
8時15分からは内科の先生や麻酔科の先生と術前のカンファレンスが行われます。
内視鏡や透視の所見は?併存している疾患のコントロールは?毎朝、活発な議論が交わされております。
カンファレンスの後は地下の検査室へ。
腹部の他、乳腺や甲状腺のエコーを行います。
透視室を使って造影の検査や鎖骨下からのCVカテーテル挿入を行うこともあります。
検査が終わった後は病棟に上がり、グループの患者さんのプレゼンテーションをした後、病棟回診が始まります。
抜針したり軟膏塗ったり創部の処置をします。
回診後、カルテを書いたら午前中の日程は終了。

お昼を食べたら午後はいよいよ手術です。
僕が研修している間だけでも、
消化器癌の手術の他に甲状腺、乳腺など様々な疾患に対する手術がありました。
時には7時間以上もかかるような大手術もあります。
鉤をひくだけでヘトヘトです。
手術が終わったら夕方の回診をして、その日の業務は終了です。
医局へ戻って術前要約や手術所見など書類を書き終えたら家に帰れます。

毎日このように規則正しく過ごせるといいのですが、
必ずどこかに臨時手術が入ります。
虫垂炎にイレウスに消化管穿孔…先週はほぼ毎日このような救急疾患の手術があり大忙しでした。
外科での研修は割と忙しく、大変に思うこともあるんですがその分勉強になることも多いです。
昨今の臨床研修制度の改革で全国的には外科は必修ではなくなるとの噂を耳にしましたが、
臨床研修の目的を考えると、
将来外科に進む人はともかくとして、外科を専攻しない人こそ、
短い期間でも外科をローテートしておいたほうがいいんじゃないかな、と思います。

むつでの暮らしもそろそろ折り返し地点に迎えようとしています。
残り一年、出来る限り多くのことを学べるようにがんばっていきたいです。
研修医1年目 山本 洋平