【2009年11月30日】 研修医日記 vol.74
11/23(月)
10月から自由選択で外科をまわっています。濃ゆい感じでスタートし、11/19からは臨床外科学会へ。緊張して1週間前から下痢でした。なんだかあっという間すぎて本当に2ヶ月いたのか?とよくわからない感じです。去年と比べて、ずいぶんたくさんの手術を集中して見た気がします。去年は鉤引きメイン(当たり前)でしたが、今回はたくさん助手をやらせていただきました。こんなことって、たぶん他の研修病院ではあまりないのでは?ヘルニアを執刀し、マーゲンを縫わせていただき、ラパ胆を執刀させていただき・・・。2ヶ月が短すぎて、何を学べたのか、形になったものがあるのかどうか不安ですが、のびのびとたくさんのことを経験させてもらったのは確かでした。ただ、体力がないせいで消化不良気味だったかも。これらを毎日扱っている外科の先生は本当にすごいな、とますます外科の奥深さを身に染みて感じる日々です。外科はすごい。

11/25(水)
特に忙しくなく、手術もなくマイルドな一日でした。夜は、むつにいらっしゃる高校時代の先生方とお食事でした。久しぶりに部活の先生とお会いできて、楽しかったです。高校時代は、ディベートという東北では超マイナーなものをやっていました。九州・関西ではけっこうふつうにやっているのですが、地域性なのか、東北ではほとんどない。あれから10年経ちますが、一向に流行る気配はないですね。ふつうにどこでも必要なものだと思うのですが。

11/26(木)
今日は乳癌の手術。手術は楽しい。だけど、リサーチ力や勉強が足りないと毎日反省させられています。今日に限ったことではなく、日々の診療の中で。「いつもやってるから今回も同じ」じゃだめで、「~だから今回はこう」とか、物事には裏付けがないと。予習も足りなさすぎです。凹みます。

11/27(金)
「金」とパソコンで変換しようとしたら「筋」と出ました。パソコンも職業病です。
外科に来て、初・肝切。広区域切除。肝臓は解剖が難しくて未だにあんまりわかりません。超音波検査もそれなりに毎回チャレンジしていますが、もっと立体的に考えられたらなぁ。

11/28(土)
救外日直です。午後までなかなか途切れず、インフルエンザがすごく多い。なんだか疲れているのか自分のテンションが上がらないままでした。それでも頑張ろうと思えるのは、患者さんの笑顔が見られるからでしょうか。朝、日直の前に病棟に行ったら、患者さんから飴をもらいました。うれしかったです。疼痛コントロールが難しい人、癌と闘っている人、手術後ごはんがなかなか食べられない人、・・・みんな病気と闘っています。きっと、私たちが思うよりも孤独で不安なのです。たまに垣間見えるのですが。いつか、その病気と闘う手助けをする医者になって彼らと話がしたいです。医者は万能じゃないし、万能の薬もないけれど、早く上の先生達に追いついて医療がしたい。道のりは遠いですが。

11/29(日)
ICU、病棟は比較的落ち着いているよう。ただ、明日TUL予定の患者さんがまた腎盂腎炎になってしまったようです。う~ん。
では、残りは症例レポートに勤しみたいと思います。書かないと研修終了できないんですよね。項目が微妙とか文句言ってる暇あったらやれって感じです。とにかくやらんといかんのです。夜の、内藤VS亀田を楽しみにしつつ、レポートに勤しみたいと思います。無事研修終了したいです。それにしても、来年からのことを考えるとドキドキです。いつか一人前になってむつに帰ってこれますように。


研修医2年目 齋藤ちひろ