平成28年度 むつ総合病院 病院指標
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 病院指標とは、DPCデータを基に厚生労働省が定めた集計条件などに沿って資料を作成するもので、地域住民の皆さんに情報公開を進めることにより、当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことを目的としています。

 現在公表している病院の情報(病院指標)は、平成28年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)中に当院を退院した患者さんのデータを集計の対象として作成しています。ただし、自動車賠償責任保険や労災保険、自費等の患者さんのデータは集計対象外となります。また、来院時心肺停止を含む入院後24時間以内に死亡した患者さんのデータも集計対象外です。

 個人情報が特定できないようにするために、指標のなかで10未満の数値は「-」と表示しています。

【DPCとは】
 入院患者さんを病気と治療方法によって分類し、その分類ごとに国が定めた1日あたりの入院費を包括支払いとして計算する制度です。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 470 194 168 287 334 419 1062 1206 1152 358
・平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に退院した患者さんを10歳刻みで集計しています。
・年齢は入院時の満年齢としています。

当院は下北地域保健医療圏の中核的基幹病院として、幅広い年齢層の患者さんに医療を提供しています。
一番患者数が多いのは70歳代の1,206人となっており、次いで80歳代の1,152人となっています。
全体で見ると60歳以上の患者の割合が高く、全体の66.9%を占めています。
平成27年度のデータと比較して、年齢階級別の分布に大きな変化は見られませんでした。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 54 16.87 11.06 1.85 76.76
130080xx97x00x 再生不良性貧血 手術あり(輸血) 手術・処置等2なし 副傷病なし 50 1.12 12.11 0.00 61.50
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 41 26.00 21.25 2.44 86.20
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 31 6.87 5.5 0.00 64.45
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり(エダラボン) 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 24 21.96 16.54 25.00 74.83
・各診療科別に患者数の多いDPCコードを上位5位まで示しています。
・患者数は延患者数であり、同じ患者さんが期間内に同じ治療内容で入退院を繰り返した場合も、1症例を1件として集計します。
・転院率は、他の病院・診療所に転院した患者数÷全退院患者により算出しています。

最も患者数が多いのは内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術目的の入院でしたが、DPC対象外のため表からは省いております。
表のうち最も患者数が多いのは、胆管結石や胆管閉塞で結石除去などの内視鏡による手術をした症例です。このうち31件が緊急入院でした。
次いで多いのは再生不良性貧血等で日帰り輸血をした症例です。
3番目に多いのは誤嚥性肺炎の治療目的の入院です。介護施設・福祉施設から紹介されて入院するケースが多く、41件中30件ありました。高齢の患者さんが多く重症化しやすいため、当院の平均在院日数は全国に比べて長めになっています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり(心臓カテーテル法による諸検査) 手術・処置等23あり(SPECT等) 副傷病なし 92 4.73 5.94 2.17 66.74
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 46 24.80 17.95 2.44 82.56
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり(心臓カテーテル法による諸検査) 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 3.82 3.06 0.00 67.23
050050xx02030x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等23あり(SPECT等) 副傷病なし 27 7.67 10.29 0.00 68.96
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 25.56 14.83 24.00 74.96
下北半島で唯一の循環器専門科として、循環器系疾患(狭心症や心不全、心筋梗塞等)や呼吸系疾患(肺炎や気胸、肺癌等)等様々な疾患の治療をしております。
最も患者数が多いのは狭心症や陳旧性心筋梗塞などの慢性虚血性心疾患(疑いも含む。)に対して心臓カテーテル法による諸検査とSPECTなどを実施した症例です。フォロー目的や疑いで検査入院する症例が多いため、ほとんどが予定入院でした。
次いで多いのは心不全の治療目的の入院で、このうち緊急入院は42件でした。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 121 4.69 6.42 0.00 1.79
030270xxxxxxxx 上気道炎 53 4.58 4.83 0.00 4.70
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 41 6.12 6.18 2.44 0.00
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 31 2.81 5.5 0.00 4.16
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 4.69 5.79 0.00 2.88
最も患者数が多いのは喘息による入院となっています。
次いで多いのは急性咽頭炎などの上気道炎となっており、5番目にはマイコプラズマ肺炎等の肺炎があり全体的に呼吸器系疾患が多くなっています。
これらは高熱が蔓延して入院に至ることが多いので、手洗いうがいなどの感染症予防が重要になってきます。
比較的全国の平均在院日数と比べて短いかほぼ近い日数で診療を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 32 7.56 9.08 0.00 72.91
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり(パクリタキセル等) 副傷病なし 28 2.93 4.64 0.00 62.54
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 23 5.22 5.6 4.35 33.22
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 22 11.64 6.82 0.00 61.41
060210xx9910xx ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1あり(イレウス用ロングチューブ挿入法) 手術・処置等2なし 18 11.83 13.77 0.00 75.67
最も患者数が多いのは15歳以上の鼠径ヘルニア切除術目的の入院でしたが、DPC対象外のため表からは省いております。
表中で最も患者数が多いのはヘルニアの記載のない腸閉塞の入院で、すべて緊急入院となっていました。
次いで多いのが乳癌に対する化学療法目的の入院です。
ヘルニアの記載のない腸閉塞に関しては、イレウス用ロングチューブ挿入法を施行して退院する症例も5番目に多くなっています。
全体的にみて消化器系疾患、肝臓・胆道疾患に関する入院が多い傾向にあります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 54 40.52 27.63 42.59 80.11
070370xx99xxxx 脊椎骨粗鬆症 手術なし 34 32.74 23.61 8.82 78.76
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 23 27.87 20.57 13.04 77.43
071030xx99xxxx その他の筋骨格系・結合組織の疾患 手術なし 19 13.37 10.31 0.00 58.05
160660xxxx0xxx 皮下軟部損傷・挫滅損傷、開放創 手術・処置等1なし 18 14.83 10.41 0.00 58.28
最も患者数が多いのは股関節大腿近位骨折に対して骨折観血的手術や人工骨頭置換術等を施行した症例です。平均年齢が80.11歳となっており、今後高齢化が進む上でさらなる増加が予測されます。当院の平均在院日数は40.52日となっており全国に比べてかなり長めになっています。これは、近隣に継続リハビリ等を受け入れられる病院が少なく転院先が限られており、受け入れまでに時間を要してしまうためと考えられます。
次いで多いのは脊椎骨粗鬆症(病的骨折を伴うもの)に対する入院で、こちらも高齢化に伴いさらなる増加が見込まれます。

脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 21.29 11.83 7.14 79.79
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 30.73 19.35 36.36 62.82
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 21.73 7.52 9.09 63.82
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

最も患者数が多かったのは非外傷性硬膜下血腫(慢性硬膜下血腫等)で慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術や穿頭脳室ドレナージ術を施行した症例です。
次いで多かったのは非外傷性頭蓋内血腫(脳出血等)の入院です。非外傷性頭蓋内血腫では転院率が36.36%と他と比べて高めになっています。
三番目に患者数が多かった頭蓋・頭蓋内損傷とは、脳挫傷や外傷性慢性硬膜下血腫、外傷性くも膜下出血のことを指します。
当院の平均在院日数は全国と比べて長めになっていますが、これは近隣に継続リハビリ等を受け入れられる病院が少なく転院先が限られており、受け入れまでに時間を要してしまうためと考えられます。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 13 11.85 9.37 0.00 65.38
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 11 5.55 5.24 0.00 65.64
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

昨年と同じく最も患者数が多いのは突発性難聴、二番目に多いのは良性発作性めまい症、メニエール病などの前庭機能障害に対する入院となっています。
耳鼻咽喉科は緊急入院が多く、突発性難聴では13件中12件、前庭機能障害では11件中11件が緊急入院でした。
これらの他にも扁桃周囲膿瘍や喉頭炎も多く診ています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 60 11.82 12.43 6.67 79.48
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 32 9.06 7.44 0.00 72.97
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 30 7.93 5.83 0.00 65.47
110200xx97xxxx 前立腺肥大症等 その他の手術あり(尿道ステント前立腺部尿道拡張術等) 22 4.68 9.06 9.09 83.95
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 9.62 12.84 4.76 70.33
最も患者数が多いのは前立腺癌疑いに対する前立腺針生検法施行入院の129件でしたが、DPC対象外のため表からは省いております。
表の中で最も患者数が多いのは腎臓または尿路の感染症(尿路感染症や腎盂腎炎等)です。全国の平均在院日数より短い日数で診療が行われています。
次いで多いのは膀胱腫瘍(膀胱癌)に対して膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)を施行した症例です。
三番目に多い上部尿路疾患とは、尿管結石症や腎結石症を指します。
比較的全国の平均在院日数と近い日数で診療が行われています。
産科婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし 48 4.19 6.05 0.00 32.92
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 30 19.70 10.05 0.00 45.37
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 帝王切開術等 29 13.86 9.88 0.00 32.72
120140xxxxxxxx 流産 27 2.00 2.43 0.00 34.59
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 20 15.70 20.79 10.00 29.80
※自然分娩はこの表中に含まれておりません。

近隣開業医から入院加療が必要な患者さんの紹介を受けており、妊娠糖尿病および流産、早産の治療目的の入院が多くなっています。
最も患者数が多かったのは妊娠中糖尿病の入院で、次いで多いのは子宮の良性腫瘍(子宮筋腫等)に対して子宮全摘術や子宮筋腫摘出(核出)術を施行した症例です。
三番目に多い胎児及び胎児付属物の異常とは、骨盤位や既往帝切後妊娠、羊水過少症等のことを指します。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 33 11 15 39 27 1 7
大腸癌 19 13 35 70 14 53 1 7
乳癌 18 26 10 17 22 1 7
肺癌 16 12 1 7
肝癌 11 26 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
・胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌のいわゆる5大癌について、初発と再発に区別して集計しています。
・患者数は延患者数とし、同じ患者さんが期間内に同じ癌で入退院を繰り返した場合も1症例を1件として集計しています。
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

初発、再発ともに大腸癌が最も多くなっています。
これらの癌には、手術、放射線治療、抗癌剤治療を単独または組み合わせて行います。
当院では各治療のほか、他職種からなる緩和ケアチームを中心に患者さんの身体的・精神的な苦痛を和らげるための取り組みも行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 17 18.06 51.71
中等症 99 21.21 81.17
重症 45 25.44 84.6
超重症 32 36.75 87.63
不明
・成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。
・市中肺炎とは普段の生活の中で罹患した肺炎のことをいいます。
・重症度はA-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記しています。
 ☆A-DROPスコア
   Age(年齢)・・・・・・・・・・・・・・男性70歳以上、女性75歳以上
   Dehydration(脱水)・・・・・・・BUN 21mg/dL以上または脱水あり
   Respiration・・・・・・・・・・・・・・SpO2≦90%(PaO2 60Torr以下)
   Orientation(意識障害)・・・・意識障害あり
   Pressure(収縮期血圧)・・・・収縮期血圧90mmHg以下
    5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

患者数が最も多いのは中等症で、全体の51.3%を占めています。
重症度が高くなるにつれて平均年齢が高くなっており、平均在院日数も長くなっています。
肺炎は当院で治療している中で最も症例数が多い疾患です。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 16 6 75.06 0
その他
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 -
I63$ 脳梗塞 3日以内 152 35.43 76.46 30.43
その他
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> -
I679 脳血管疾患,詳細不明 -
・脳梗塞の病型別で集計し、それぞれ発症日から3日以内とそれ以外で分けて示しています。
・転院率は、他の病院・診療所に転院した患者数÷全退院患者により算出しています。
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

発症して早期に入院される患者さんが大部分であり、ICD10:I63$ 脳梗塞では転院率が高くなっています。
ICD10:I63$ 脳梗塞のうち、45.2%が救急車による搬送患者でした。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 181 0.44 2.08 0 67.55
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 49 8.49 25.45 4.08 78.76
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 43 25.84 27.51 23.26 83.74
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 34 16.26 40.12 0 69.32
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 33 5.64 2.94 0 70.67
・診療科別に手術件数の多い順に5術式について示しています。
・転院率は、他の病院・診療所に転院した患者数÷全退院患者により算出しています。

最も患者数が多いのは大腸ポリープや直腸ポリープに対する内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。
主に一泊二日の短期入院となっています。
次いで多いのは胆管癌や胆管閉塞等に行われる内視鏡的胆道ステント留置術で、胆道が狭窄し胆汁の流れが悪くなっているときに、ステントという管を入れて拡張し胆汁の流れを良くする手術です。
三番目に多いのは胃瘻造設術で、慢性期になり経口摂取不良な場合に施行し適切な栄養管理を行っています。
近隣の施設や診療所等から依頼されて紹介入院となる症例も多くなっております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 56 5.46 4 0 69.32
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 20 4.55 8.75 5 79.35
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 15 0.07 16.73 0 61.13
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 15 4.6 12.87 0 71.93
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

全体的にみて狭心症や急性心筋梗塞等の虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈ステント留置術が多くなっています。これは、狭窄部にステントと呼ばれる小さな金属製の筒を留置し、狭窄部を広げて血液の流れを回復する手術です。
二番目に多いのは房室ブロックや洞不全症候群等に対して行われるペースメーカー移植術です。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 53 1.58 4.68 0 65.49
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 45 7.62 6.73 0 61.38
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 37 12.81 28.51 5.41 74.92
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 22 0.82 3.32 4.55 33.45
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 17 15.24 19.18 0 74.41
最も患者数が多いのは鼠径ヘルニア手術で、基本的に短期の入院になっています。鼠径ヘルニア(脱腸)は、本来ならお腹の中にあるはずの小腸などの一部が、ももの付け根(鼠径部といいます)の筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気です。
次いで多いのが胆嚢結石症や胆石性胆嚢炎等に対して行われる腹腔鏡下胆嚢摘出術です。腹腔鏡手術は一般的に切開部が小さく、感染のリスクや出血、回復時間が少なくてすみます。
三番目に多いのは結腸切除術で、これは主に結腸癌に対して行われています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 62 3.65 43.92 30.65 79.47
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 30 5 37.77 0 61.83
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 24 7.33 40.17 37.5 77.75
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 15 1.13 5.73 0 46.4
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 10 2.2 32.6 0 73.9
患者数が多いのは骨折観血的手術で、その中でも大腿骨骨折の症例が多くなっています。骨折観血的手術はギプス固定と違い、骨を正常な位置に戻した後、釘やプレートなどで固定する手術です。全身麻酔で行われることが多いです。
三番目に多いのは人工骨頭挿入術で、大腿骨頚部骨折に対して人工股関節を挿入する症例が多いです。
四番目に多い骨内異物(挿入物を含む)除去術とは、骨折観血的手術で釘やプレートで固定したのち、骨癒合が完成してから釘等の内副子の除去を行う手術のことです。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 15 1.8 16.27 6.67 77.47
※患者数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

最も患者数が多いのは慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。穿頭して血腫を抽出・洗浄し、管(ドレーンチューブ)を血腫をとりのぞいた後のすきまに入れて術後に溜まってくる出血や洗浄液を外へ排出させる手術です。
慢性硬膜下血腫は60歳以上の高齢の方に多く、軽い外傷などにより数週間から数ヶ月後に硬膜とくも膜の間にできた血腫により脳が圧迫されて、運動麻痺や痴呆等が発生し発見されることが多いです。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 30 1.63 6.87 0 72.37
K610-3 内シャント設置術 28 7.25 17.96 7.14 70.82
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 25 0.92 8.2 0 67.84
K821-3 尿道ステント前立腺部尿道拡張術 21 2.14 3.57 9.52 84.1
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 20 3.5 29.15 0 60.3
最も患者数が多かったのは膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)で、これは膀胱内にできた腫瘍を尿道からカメラ(内視鏡)を入れて削り取る手術です。削り取った組織を顕微鏡で見て追加の治療が必要かどうか検討します。
次いで多いのは内シャント設置術で、これは腎臓の機能が低下して血液透析が必要となった時に行なう手術です。血液透析を行うためには大量の血液を体外循環(出し入れ)させる必要があるため、前腕の動脈と静脈を手術で縫い合わせて動脈血を静脈血に誘導し、静脈の血流量を増やします。このような、動脈から静脈へ直接血液が流れる通り道をシャントと呼び、主に利き腕でない側につくられます。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 35 5.23 14 0 47.37
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 30 7.93 9.9 0 32.33
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 28 0.04 1 0 34.18
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 17 3.82 14.29 0 66.88
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 16 7.13 9.94 0 32.25
最も患者数が多いのは子宮全摘術で、これはその名の通り子宮を全て摘出する手術です。子宮筋腫や子宮内膜増殖症に対して必要に応じて行われます。
近隣開業医から入院加療が必要な患者さんの紹介を受けている関係で、帝王切開術や流産手術も患者数が多くなっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 17 0.3
180010 敗血症 同一
異なる 16 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 28 0.5
異なる
・最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症である症例数を集計し、全入院患者に対する発生率を示しています。
※症例数が10未満の場合は、‐(ハイフン)で表示しています。

<播種性血管内凝固症候群>
本来出血箇所で生じるべき血液凝固反応が何らかの原因で高まり、全身の血管内で無秩序に起こる症候群のことです。
早期治療・早期発見が必要な重篤な状態であり、医療資源投入量も多くなります。

<敗血症>
例えば肺炎や腎盂腎炎など、体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原菌が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす疾患です。
重篤な状態であり、医療資源投入量も多くなります。

<真菌症>
真菌による感染症のことです。体の抵抗力が弱ったときに起こる場合が多いです。

<手術・処置等の合併症>
手術・処置等の合併症には術後の出血、術後創部感染、カテーテル感染などが挙げられます。
合併症はどうしても一定の割合で起こりうるもので、医療ミスとは異なります。
臨床上ゼロにすることは困難ですが、細心の注意を払いより良い医療が出来るよう尽力しています。

播種性血管内凝固症候群および敗血症では、入院の契機となった傷病と異なる症例数が多くなっています。
入院の契機となった傷病と異なるというのは、当初は違う傷病で入院したが入院中に状態が悪化し播種性血管内凝固症候群や敗血症を起こし、主な治療がこれらに移行した場合を指します。
この場合の入院の契機となった傷病に挙げられるのは、癌や肺炎、急性腎盂腎炎等でした。
反対に手術・処置等の合併症では、入院の契機となった傷病と同一の症例数が多くなっています。
これは合併症を主訴として入院し、そのまま治療を受け退院したような場合を指します。
更新履歴
平成29年9月25日
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