【2011年02月16日】 タイトル: 研修医日記 vol.137
今年最後の研修医日記です。内科と循環器についての感想などを

【内科】
 10/18~1/9の3カ月の研修でした。指導医のC先生は板柳町出身で僕の地元である深浦町で短期間働いたことがあるそうで、深浦の患者さんはよくしてくれ食べ物も美味しかったと言ってくれました。むつ病院の内科は消化器を専門とされている先生が多いですが循環器以外は細分化されておらず様々な患者さんが来るので多くのことが学べます(その結果内科の先生方は常時20人以上の入院患者さんを受け持ちながら午後2時過ぎまで外来・検査を行い、その後病棟業務をするなど休む暇無く働きまくっています)。僕が3カ月いる間に診た消化器系以外の疾患は脳卒中・肺炎・腎盂腎炎・髄膜炎・糖尿病性ケトアシドーシス・つつがむし病など多くの疾患の患者さんの診療に携われました。つつがむし病は下北半島で13例目の症例ということで院内の抄読会で発表させていただきました。ちなみに第1例目は僕が生まれた昭和60年で「下北半島におけるつつがむし病の一例」として大学時代陸上部の顧問としてお世話になった社会医学講座の教授が報告されており、検体を秋田大学の微生物学教室に送ってなんとか診断できたと黄ばんでボロボロになったカルテに書いてました。今は簡単に診断でき治療法も確立していますが、一昔前はとても苦労し、しかも今まで下北半島で報告されなかった病気なだけになおさら大変だったと思います。内科では本当に多くのことを学ばせてもらいましたが短期研修の常として慣れてきたころに次の科に移ってしまったので来年選択でまた研修させていただく予定です。

【循環器】
 内科に続いて1/10から循環器にて研修中でちょうど1カ月経過したところです。循環器は学生の時に1カ月実習したので比較的スムーズに研修を始めることができました。指導医のO先生はじめ循環器の先生方はみなクレバーでしかも教育熱心です。「なぜこの検査をするのか? なぜこの薬をこのタイミングでこの用量使うのか?」についてエビデンスを含め教えてくれます。経過が劇的であっというまに良くなったり悪くなったりするうえ、急患がいつ来るか分からないため指導医のO先生以外の症例でも積極的に診療に参加するようにしています。循環器では研修医は比較的フリーな時間が多く空いた時間を超音波にするのか病棟業務にするのか勉強するのかは研修医それぞれの裁量に任されており自由な半面怠けてしまえば誰も注意してくれないだけに貴重な時間を無駄に過ごすことにもなりかねません。1か月経過し研修に慣れてきた頃でややもすると手を抜いてしまいかねない時期なので残り2カ月気を引き締めていかなければと思います。

【その他】
 8月に結婚したのですが奥さんが学生なのでむつと弘前で別居状態です。週末になると奥さんがむつに来るか、僕が弘前行く感じです(奥さんが来ることがほとんど)。ただでさえ電車で3時間近くかかるのに今年の大雪で電車止まるわ遅れるわで移動だけで疲れてしまって「車が欲しいなぁ」という話になりました。しかしお互いの生活費でいっぱいいっぱいで旅行もろくに行けていない(奥さんの実家の函館へ行ったのが一番の遠出)し、結局「国家試験まで1年しかないし電車なら勉強できるし本も読めるね」と言って諦めました。

4月になれば後輩の研修医やクリニカルクラークシップの学生がたくさん来て病院が盛り上がるので少しでもかっこいいところをみせられるように残り期間日々精進していきたいです。

研修医1年目 佐藤 諭