【2011年12月12日】 タイトル: 研修医日記 Vol.178

11月から内科でお世話になってます。
昨年に引き続きC先生の指導のもと日々研修させていただいています。
昨年と違い今年から内科には3年目のS先生が勤務されているため(しかも席が隣同士)、基礎的な事も気軽に聞けたり、逆にこちらが何に悩んでいるかもわかってくれるのでだいぶ研修がやりやすくなりました。

さて内科研修では病棟業務に加え超音波、バリウム造影、胃カメラ、大腸カメラ、CV穿刺等手技を行う機会がたくさんあります。事前に練習用の人形等でさんざん練習するのですが最初は上手くいかず怒られることも度々です。
胃カメラに関しては患者さんには「ゲップは我慢してくださいね」といいながら、いざ自分自身が胃カメラをやられてみると頻回にゲップしてしまい大変反省しました。
嫁さんには「あなたは不器用だからね」と事あるごとに言われていますが指導医の
「不器用なやつ程どうすればもっと上手くやれるか考えるから将来的には伸びるんだ!」という言葉を信じて日々努力してます。

病棟業務に関しては昨年同様に消化器疾患以外に脳梗塞、肺炎、血液疾患、高齢者の経口摂取不良による全身状態悪化等の患者さんを診させてもらっています。2階から7階まで入院患者がおり(回診時移動が大変・・)、専門外を扱うことも多く先生方は大変ですがこちらとしては大変勉強になります。

独居高齢者が多く、退院後の施設入所等で連携が上手くいかず長期入院になるなど介護、福祉の充実の必要性を考えさせられる機会が多いのも内科です。

末期癌患者や超高齢者を看取ることも多いですが、周辺地域の病院の縮小等の影響で遠方の方をお見送りする機会も多く、家が遠く連日病院に泊まり込まなければならない家族の負担とそれを気に病む患者さんの事を考えるとなんとかしたいと思います。今は考えるだけで実際には何もできない立場ですが、将来的には介護、福祉分野にもしっかり関わって仕事をしていきたいと思います。

早いもので研修医日記も僕の担当分はこれで最後になります。
後輩に「どこの病院で研修すればいいですか?」と聞かれることが度々ありますが、個人的にはどこの病院で研修するか以上にどの指導医につくかのほうが重要だと思ってます。   
僕みたいに要領が悪く、無駄な努力をすることが多い研修医にとってはなお重要です!
実際には指導医も1,2年単位で異動することが多く、運がものをいう場合も多くあります。

僕個人としては内科、循環器内科、小児科をはじめ特に内科系研修では指導医にだいぶ恵まれたと思ってます。勤務医不足といわれるなかで、これだけ恵まれた環境で研修することができ、むつ病には大変感謝しています。

5月に東通村診療所で研修をした際、所長の川原田先生が
「将来どの分野に進むにしろ教育を大きな柱にして働きなさい」
といってました。
確かに教育熱心な先生は、医師としての診療能力も高く患者さんやスタッフからも信頼されています。

自分の医師人生のスタートをすばらしいものにしてくれた指導医のように、良き医師、そして良き教育者になれるようこれからも精進していきます。


研修医2年目 佐藤 諭